いかなるときも保険金等を確実にお支払いすることが、保険会社の最も重要な責務。この保険会社としての責務を果たしていくために、フコク生命はご契約者の利益を守ることを考え、過度な成長ではなく、ご契約者を守るための成長を追求してきた。
生命保険はご契約者との一生涯にわたる、さらには世代を超える約束であり、終わりのない仕事。お客さまとの約束を果たすべく、保険金等の査定・支払を担当する職員たちに、どのような想いのもと日々の業務に向き合っているのか、100周年プロジェクト社史外伝チーム(※1)のメンバーがその想いを聞いた。

※ 100周年プロジェクト社史外伝チーム
2023年11月に創業100周年を迎える当社は、「THE MUTUAL」(ザ・ミューチュアル)というコンセプトのもと、100周年プロジェクトに取り組んでいる。「THE MUTUAL」とは、共感・つながり・支えあいをベースとした、次の100年に向け進化する次代の相互扶助のこと。社史外伝チームは、年表では読み取れない役職員の心情や熱意を深掘りし、その想いを語り継ぐべく記録として遺す。

適切に判断するために、学び続ける。

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長い間、保険金等の査定・支払業務に携わってきた河原悠香子(かわはら ゆかこ)。お客さまにご迷惑をおかけしないよう保険金等を適切にお支払いするには、学び続けること、経験を積み重ねていくことが大切だという。

河原
保険金等の適切なお支払いには、お客さまからのご連絡が重要な情報となります。保険金等の支払事由が生じた場合、お客さまから保険金・給付金のご請求手続のご連絡をいただき、担当者より必要書類をお届けします。お客さまにご記入いただいた請求書類にもとづき、保険金等を適切にお支払いするのが保険金部の業務です。
原則として保険金・給付金は、約款の規定にもとづいてお支払いします。約款は保険契約上のいろいろなとりきめを記載したもので、お客さまとフコク生命とが交わした約束です。ですので、約款で規定されている以上の保険金・給付金をお支払いすることはできません。色々なご事情があり保険金・給付金がもっと必要だというお客さまに特別にお支払いすることは、他のお客さまに対して公平性を欠くことになるので絶対にあってはいけないことです。とても心が痛むこともあり、本当にお客さまのお役に立てているのかと悩むこともあります。それでも、いかなるときも保険金等を適切にお支払いすることが、お客さまに「フコク生命の保険に加入して良かった」と思っていただけることにつながると信じています。
わたしたちが確認する書類に診断書があります。診断書には、お客さまの診断内容・治療内容などが書かれています。当然のことですが、お客さま一人ひとりで診断内容・治療内容は異なり、その内容によってお支払いできる保険金・給付金が変わります。ですから、一つひとつの診断書を人が確認し判断しています。AIなどで全てを自動化することはできないのです。迅速かつ確実に、適切な判断をするには、保険金部に所属する全職員が、保険領域から医学領域まで専門知識を身につけることが絶対に必要です。わたしは長い間、保険金等の支払業務に携わってきましたが、まだまだ未熟だと感じています。日々、学び続け、経験を積み重ねていくことで、保険金等をより適切にお支払いできるのだと思います。
いかなるときも、お客さまにご迷惑をおかけすることはあってはならない。間違うことが絶対にできない、とても責任の重い仕事です。

いかなるときも、お客さまに寄り添う。

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1年前、保険金部保険金グループに異動してきた小数賀貴史(おすが たかし)。保険金等の査定・支払業務に携わることで、お客さまに寄り添う想いが大切だと感じたという。

小数賀
保険金の請求書類を目の前にすると、どうしてもお客さまのことを想像してしまいます。わたしたちにできることが、本当にお客さまのご安心につながるのかと。例えば、学資保険のご契約者がお亡くなりになられた場合は、保険料の払込は免除になりますが保険金をお支払いすることはできません。他社の生命保険にご加入されているのかと、残されたご遺族のことを考えると心配してしまいます。保険金等の支払業務に携わることで、最適な保険商品をご選択いただけるよう、ご契約時にお客さまに寄り添い丁寧にご案内することが大切なのだと実感しています。
これからの時代、より一層お客さまにご安心いただくには、新しい考えを取り入れていくことが必要ですが、これからも変えてはいけないことがあると感じています。さまざまな場面でデジタル化が進む時代、タブレット端末などを活用した手続を求められることもあります。しかし、フコク生命は「Face to Face」でお客さまの保険に関する悩みや相談に向き合うことを大切にしてきた会社です。どんなに時代が変わろうとも、お客さまやご家族に寄り添う想いを失ってはいけないと思います。例えば、万が一の時に保険金・給付金をきちんとご請求いただけるよう、お客さまのもとへご訪問し、ご加入いただいている保険商品の契約内容をご案内するなどの取組みは非常に大切です。保険金部に所属する職員たちが黙々と業務に向かう姿からは、できる限り迅速かつ正確にお客さまに保険金・給付金をお届けしたいという想いが感じられます。
お客さまに直接対面するお客さまアドバイザーから、保険金等の査定・支払業務を担当する職員までが、お客さまに寄り添う気持ちを忘れなければ、いかなるときも保険金等を確実にお支払いするという責務を果たすことができると信じています。

お客さまの人生と真摯に向き合う。

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日々、一人ひとりのお客さまに向き合い続ける茶山早由里(ちゃやま さゆり)。真摯に取り組むからこそ、悩んだり葛藤したりすることも多い。

茶山
わたしは保険金部保険金グループに所属し、主に保険金の支払業務に携わっています。保険金をご請求されたお客さまやご家族のことを想像すると、切なくなることは少なくありません。特に、「リビング・ニーズ」という、余命を宣告されたお客さまの請求書類を手にすると、どんなお気持ちで書かれたのだろうと、本当に切なくなってしまい気持ちが追いつかないことがあります。それでも誰かが、それを受け止めなければいけない。ご請求されたお客さまに対して、わたしが今できることを全うするしかないと、日々お客さまに向き合っています。お客さまに送付する封書の宛名を手書きにしたのも、自分に何ができるかという想いからです。わたしから送付する書類が、お客さまにとって最後の一通になるかもしれない。少しでもお客さまの心に残っていただければと、一文字一文字丁寧に心を込めてお書きします。
多くのお客さまが、万が一の備えとして保険にご加入されています。わたしどもにご請求される時は、万が一の時。今まさに、お客さまが困っていらっしゃるのです。お金という形ですが、それを一刻でも早くお届けして何かの役に立ててほしい。とにかく、迅速かつ正確に。それが、わたしの仕事であり、保険会社としての最も重要な責務です。
次の100年も、保険金・給付金のお支払いを迅速かつ正確にという、当たり前を続けていくためには、より強固な体制やシステムづくりが必要だと思います。ただ、何よりも大切なのは、保険金等の査定・支払業務に携わる一人ひとりが、お客さまへの真摯な想いを持ち続けることだと思います。わたしたちが日々向き合っているのは、書類ではなく、お客さまの人生なのですから。

当たり前のことを当たり前に。

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誰かの力になりたい、強い想いを抱いて保険業界の門を叩いた西山雄太(にしやま ゆうた)。支社で3年の経験を積んだ後、保険金部給付金グループへの異動を自ら希望した。

西山
お客さまに保険金・給付金をお支払いするという、生命保険の根幹に携わりたいとの思いが強くなり異動を希望しました。
保険金部に配属されて感じたのが、専門知識が必要とされる難しい業務だということ。ですが、保険金部の業務において、間違いは許されません。些細なことでも間違いがあると、お客さまはもちろん、保険への加入を勧めてくれたお客さまアドバイザーにも迷惑をかけることになります。長い月日をかけて築かれた、お客さまとの信頼関係が一瞬で崩れてしまいます。とにかくご迷惑をおかけしないよう、迅速かつ正確にとの意識を部内で共有し緊張感を持って業務に携わっています。
そのなかで、わたしが心がけているのは、保険金・給付金のお支払いについての説明をよりわかりやすくすることです。お客さまのご契約内容によっては、お支払いできないこともあります。なぜお支払いできないのか、その理由をお客さまにご納得いただくように説明することも、保険金・給付金のお支払いにおいてとても大切なことだと思います。
保険金・給付金を迅速かつ正確にお支払いすることは、目標ではなく当たり前のこと。お客さまにお約束している、本当に当たり前のことです。当たり前のことを当たり前に、そして、より一層お客さまにご納得いただけるように業務の質を高めていくことが保険金部のお客さま基点だと思います。

迅速かつ正確、公平に。

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100人以上の保険金部を束ねる宝鏡賢郎(ほうきょう たかお)は、日々悩みながらも、いかなるときも“迅速かつ正確、公平に”を常に意識して判断するという。

宝鏡
約款には保険契約上のいろいろなとりきめが記載されており、原則として保険金・給付金のお支払いは約款で判断することになります。そこで大切にしなければいけないのは、お客さまの立場にたって判断することです。
まず、迅速かつ正確にということは、当たり前のことです。わたし自身、全身麻酔で開腹手術し入院することになり、請求から間もなく給付金が支払われたことで治療に専念できた経験があります。困っている時に、迅速かつ正確に保険金・給付金が支払われることはやはり安心につながると思います。そして、公平であることです。保険は多数の人々が保険料を出しあって相互に保障しあう制度です。特定のお客さまだけに定められた保険金・給付金よりも多くお支払いすることがあっては、保険料負担の公平性が保たれません。少なくお支払いする場合も同様です。すべてのお客さまに保険金・給付金をもれなくご請求いただくために、請求書類を徹底して調べます。お客さまがご請求された保険では、それ以外にもお受取りできる保険金・給付金がありますということを、お客さまにご案内するよう業務改善に努めています。それが、お客さまの期待や想像を超えるサービスであり、保険金部の「お客さま基点」なのだと思います。
保険金等をお支払いすることは、保険会社の根幹業務です。これができなかったら、保険会社とは言えないのではないでしょうか。いかなるときも迅速かつ正確、公平に保険金等をお支払いする。この保険会社として最も重要な責務を果たす体制を、次の100年も維持していくこと。それが、「フコク生命に加入していて本当によかった」と思っていただけることにつながるのだと思います。

保険金・給付金の支払いは、まさに保険会社の根幹業務だ。悩みながらも、その責務を果たそうと奮闘する職員たち。その原動力は、「少しでも早く、安心をお届けしたい」というお客さまへの想いだった。この想いを全職員が持つことができれば、いついかなるときも迅速かつ正確、公平に保険金等をお支払いするという責務を果たすことができるはずだ。これがわたしたちの使命であり、次の100年も守るべき、お客さまとの約束だ。