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個人年金保険とは|種類やメリット・iDeCoとの違いも解説

個人年金保険とは|種類やメリット・iDeCoとの違いも解説
  • みらいプラス

老後の資産形成に関して「老後2,000万円問題」が以前話題になりましたが、老後の生活資金を確保するうえで、公的年金で受け取れる金額だけでは心もとないと感じている方も多いのではないでしょうか。

日本では少子高齢化が進行しており、年金給付が増加することは期待しにくいため、多くの人が自力で資産形成を開始する方法を模索しています。老後資金を準備するための方法には、iDeCoのような私的年金制度・株式投資のような資産運用などさまざまな方法が考えられますが、この記事では主に個人年金保険について解説します。

1.個人年金保険とは

個人年金保険とは、老後の生活資金を確保するため、公的年金・企業年金に上乗せ・補完する目的で加入する保険のことをいいます。公的年金だけでは老後の生活が不安な人向けの私的年金の一種であり、老後にそなえて計画的に保険料を払い込めるのが特徴です。

個人年金保険に加入すると、契約の際に決めた年齢に達したら、保険料に応じて一生涯または一定期間年金を受け取れます。また、契約者と被保険者が同一人物の場合、契約者が年金を受け取る前に亡くなったら、支払った保険料に応じて相続人に死亡給付金が支払われます。

なお、個人年金保険への加入は任意であり、各種制度・商品の中から自分に合ったものを選ぶことができます。他の保険を選ぶ際と同じく、月々の保険料や年金受取期間などを比較検討し、後悔のないよう決断することが求められます。

2.個人年金保険の種類

一口に個人年金保険といってもさまざまな種類があり、それぞれ年金給付の条件も異なります。以下、主な個人年金保険の種類について解説します。

確定年金

確定年金とは、一定期間にわたり年金を受け取れる個人年金保険です。具体的な受取期間は10年・15年といった形で決まっており、被保険者(保険がかけられている人)の「生存に関係なく給付される」点が特徴となっています。

万一、年金を受け取っている最中に被保険者が亡くなった場合は、相続人が年金または一時金として残りの年金を受け取れます。確定年金は、被保険者だけでなく、相続人となる遺族なども恩恵が得られるタイプの個人年金保険といえるでしょう。

ただし、受取期間の上限が決まっているため、確定年金に加入する際は、年金受取期間が過ぎてからのことも視野に入れて判断する必要があります。

有期年金

有期年金は、確定年金と同じく10年・15年などの受取期間が決まっている個人年金保険ですが、こちらは被保険者が「生存していること」が給付の条件となっています。よって、被保険者が亡くなった段階で契約は終了してしまうため、相続人が年金を受け取ることはできません。

ただし例外もあり、有期年金の中には被保険者の生死に関係なく年金を受け取ることが可能な商品もあります。このような有期年金を「保証期間付有期年金」といいます。保証期間付有期年金に加入して保証期間内に被保険者が亡くなった場合は、相続人が残りの保証金額に対応する額を、一時金または年金という形で受け取れます。

有期年金は、被保険者が年金受取開始直後に亡くなってしまうと、ほとんど年金を受け取れないまま契約が終了してしまうおそれがあります。そのため、家族がいる方が有期年金を選ぶ場合、保証期間付有期年金の方が安心できるでしょう。

終身年金

終身年金は、被保険者が死亡するまで年金を受け取れる個人年金保険です。仮に、受給期間の開始が65歳だったとしたら、65歳から被保険者が亡くなるまでの期間が年金受給期間となります。

こちらも、原則として相続人への一時金・年金の給付はありませんが、終身年金に保証期間のついた「保証期間付終身年金」という商品もあります。保証期間内に被保険者が亡くなった場合は、相続人が残りの保証金額に対応する額を、一時金または年金という形で受け取れます。

人生100年時代ともいわれる日本社会において、長寿は金銭面では新たなリスクとなりえます。そのような中、生存しているかぎり年金を受け取れる終身年金は、長寿を安心して生き抜くための強い味方となるでしょう。

夫婦年金

夫婦年金とは、夫婦のどちらかが生存している間は年金を受け取れる個人年金保険のことです。夫婦で別々に加入するよりも保険料が安くなるメリットが期待でき、夫婦の片方が亡くなっても年金を引き続き受け取れます。

なお、受け取れる年金額については、夫婦の片方が亡くなっても変わらないタイプ・変わるタイプの2種類があります。最初から夫婦年金として契約できる商品もありますが、多くの場合は確定年金・終身年金などで契約し、その後夫婦年金へと変更するケースが一般的です。

3.定額年金・変額年金などの違い

個人年金保険を払込方法によって分けると、保険料を一定の利率で運用する商品と、運用実績によって年金額が変動する商品に大きく分類されます。以下、定額年金・変額年金などの違いについて解説します。

定額個人年金保険

定額個人年金保険は、運用の良し悪しを問わず保険会社が運用の責任を持ち、契約時に将来の受取金額を確定している保険のことをいいます。契約当初の予定利率が一定期間ごとに見直される商品もありますが、そのような商品でも年金額には最低保障が設けられているのが特徴です。

仮に、年金を受け取る前の運用期間中に被保険者が亡くなってしまった場合は、死亡給付金が支払われるため安心です。被保険者としては、将来受け取れる金額が決まっているため、老後の生活設計をイメージしやすくなるメリットがあります。

ただし、インフレなどの影響から物価が大幅に上昇するようなことがあった場合、受け取れる年金の価値は目減りするおそれがあります。また、予定利率の低い時期に契約してしまった場合、予定利率が高い時期に比べて保険料が割高になる点にも注意が必要です。

変額個人年金保険

変額個人年金保険は、契約者が事前に定められた投資信託などの運用商品を選択し、その運用実績によって将来受け取る年金額・死亡給付金・解約払戻金が増減する保険のことをいいます。こちらのタイプは、運用しだいで年金額が増額する可能性があるだけでなく、インフレ対策として活用することもできます。

また、運用中のスイッチングが認められている商品に関しては、所定の回数まで手数料が発生しないものもあります。スイッチングとは、運用目的・運用期間にあわせて運用商品を切り換えることをいいます。

すでに投資信託などの経験があり、自ら運用商品の判断をして購入したい方は、変額個人年金保険も選択肢に含めることをおすすめします。ただし、運用実績が不調で年金受取総額が「払込保険料の総額を下回る」ケースも十分考えられますから、その点には注意が必要です。

変額個人年金保険は、銀行などにお金を預けた人を保護する預金保険制度や、投資家が証券会社に預けた財産を保護する投資者保護基金などの対象外となります。商品によっては、受け取れる年金額・死亡給付金に最低保証がついているものもありますが、基本的には元本の保証がないものと考えておいた方がよいでしょう。

外貨建て個人年金保険

外貨建て個人年金保険は、積立金を米ドル・ユーロなどの外貨で行う個人年金保険のことをいいます。日本円で運用する場合に比べて、高い利回りでの運用が期待できるのがメリットです。

しかし、変額個人年金保険と同じように、運用実績しだいで受け取れる年金額が減るおそれがあります。為替手数料・諸費用も発生することから、商品の内容をしっかり確認したうえで加入する必要があります。

4.個人年金保険のメリット

個人年金保険は、老後資金の準備という観点から考えると、比較的メリットが大きい選択肢のひとつです。以下、個人年金保険の具体的なメリットをいくつかご紹介します。

貯蓄が苦手な人に向いている

「毎月コンスタントに貯蓄する」ことを意識していても、家族のライフサイクルに応じて優先しなければならない支出があると、どうしてもそちらを優先してしまうという方は多いのではないでしょうか。毎月口座振替で払い込む個人年金保険を選ぶことで、ほぼ自動的に将来にそなえた積み立てができるため、個人年金保険分の口座振替分を差し引いた金額で生活する習慣が身につきやすくなります。

生命保険料控除の対象となる

生命保険料控除とは、1年間に支払った生命保険の保険料に応じて、一定の金額(控除額)がその年の所得から差し引かれることをいいます。具体的には、以下の3種類に当てはまる支払いがあった場合に、金額に応じて所得税・住民税が軽減されます。

  • 一般の生命保険料控除

  • 介護保険料控除

  • 個人年金保険料控除

それぞれに控除の対象となる保険料の適用限度額が定められていますが、個人年金保険は、「一般生命保険料控除」とは別枠で税金の負担が軽減される「個人年金保険料控除」の適用を受けられるのが魅力です。
※「個人年金保険料控除」の適用を受けるには、所定の条件を満たす必要があります。詳しくは、税理士または所轄の国税局・税務署にご確認ください。

加入のハードルが他の生命保険に比べて低い

個人年金保険は、契約時に健康状態の告知・医師による診査が不要なケースが多く見られます。よって、終身保険や他の貯蓄型の生命保険と比較して、健康状態に不安があっても加入しやすい保険といえるでしょう。

5.iDeCoと個人年金保険の違い

個人年金保険に似た年金制度に「iDeCo」がありますが、それぞれの違いについて聞かれると、よく分からないという人も多いのではないでしょうか。以下、iDeCoと個人年金保険の違いについて解説します。

iDeCoとは

iDeCoとは、国民年金・厚生年金とは別に給付を受けられる私的年金制度のひとつです。加入は任意で、加入申込み・掛金の払込み・運用を自分で行い、掛金と運用利益の合計額をもとに給付が受けられる仕組みとなっています。

iDeCoと個人年金保険の違い

iDeCoにおいて運用先を選ぶ際、基本的に商品は自分で選ぶことになります。具体的な金額は金融機関によって異なるものの、毎月手数料も発生するため、勉強することも含め商品の運用に時間と手間をかけられる人向けの制度となっています。

これに対して個人年金保険は、基本的に運用を保険会社に任せる形になります。仕事が忙しいなどの理由から、運用のための勉強に時間を割くのがむずかしい方は、個人年金保険を選ぶのがよいでしょう。

なお、iDeCoは掛金の全額が所得控除され、iDeCo取扱商品を運用して発生した利息・運用利益も非課税となります。しかし、原則として途中解約ができないため、60歳までお金を引き出せないのが難点です。

個人年金保険は、途中解約自体はできるものの、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る可能性が高くなります。また、解約返戻金を一時金として受け取った場合、税金が発生するリスクがあるため注意が必要です。

6.まとめ

公的年金だけでは老後に不安があるという方にとって、個人年金保険は老後の生活を支える重要な柱となるでしょう。被保険者の生死にかかわらず年金が給付される商品もありますから、家族の将来のために加入しておくのも一手です。

個人年金保険は、一定の条件を満たせば生命保険料控除の対象になり、加入のハードルも比較的低めです。iDeCoと違って自力で運用先を判断する必要がないため、投資に関する知識を要することなく老後の年金を手厚くしたいと考えている方におすすめです。 フコク生命の個人年金保険「みらいプラス」は、返戻率130.5%!(※)高いリターンが確実に受け取れ、人生設計に合わせてプランが選べるのがポイントです。詳しくはこちらをご覧ください。

※返戻率は受取年金総額÷払込保険料総額×100(小数点以下第2位切捨て)で計算しております。
※実際の返戻率は、契約内容により異なります。
[返戻率130.5%のご契約例]
被保険者:25歳/保険料払込期間:30年/保険料払込方法:口座振替月払/すえ置期間:10年/年金開始年齢:65歳/毎月の保険料:10,000円/年金受取期間:10年間/年金受取方法:10年確定年金定額型/基本年金額:47.01万円×10年間/払込保険料総額:3,600,000円/受取年金総額:4,701,000円

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