保険お役立ちコラム

変額個人年金保険の特徴は?|定額個人年金保険との違いやメリット・デメリットを解説

変額個人年金保険の特徴は?|定額個人年金保険との違いやメリット・デメリットを解説
  • みらいプラス

将来のセカンドライフに備え、老後資金の準備を検討される方が増えています。
個人年金保険は、公的年金に加えて資金を計画的に積み立てる手段の一つとして活用され、「変額個人年金保険」と「定額個人年金保険」の2種類に分けられます。
市場動向に応じて資産が増える可能性を期待するのか、受取額の確実性を重視するのかによって、選ぶべきタイプも変わってきます。
本記事では、それぞれの仕組みやメリット・留意点、向いている方の傾向について整理していますので、検討時に参考としてください。

1.そもそも個人年金保険とは?

個人年金保険は、老後の生活資金を自身で準備するために生命保険会社が提供する保険商品です。公的年金や企業年金だけでは不安・・・という方が将来に備えて加入されるケースが多いです。

■特徴

  • 毎月保険料を支払い、契約時に設定した年齢(例:60歳や65歳)から年金を受け取れる。

  • 年金形式にかえて一括で受け取ることも可能。

  • 所定の条件を満たす場合、所得税や住民税が軽減される「生命保険料控除」の対象となる。

2.変額個人年金保険とは?

個人年金保険には、運用の成果によって受取額が変動する「変額個人年金保険」と、契約時に将来の年金額があらかじめ設定される「定額個人年金保険」があります。

■変額個人年金保険の特徴

  • 将来の年金原資を株式や債券などの金融資産を中心に運用。

  • 資産は「特別勘定」と呼ばれる専用の資産運用口座で運用されるため、保険会社の経営状況とは切り離されて管理される。

  • 運用が好調であれば、当初の見込みを上回る年金を受け取れる可能性がある。

  • 運用が不調であれば、元本割れする(支払った保険料よりも受取額が少なくなる)リスクがある。

  • 死亡保険金に一定額の最低保証があるなど、商品によって保障内容が異なります。

  • 条件を満たせば生命保険料控除の「一般の生命保険料控除」の対象となりますが、「個人年金保険料控除」の対象にはならない点には注意が必要です。

3.変額個人年金保険と定額個人年金保険の違い|それぞれのメリット・デメリット

変額個人年金保険と定額個人年金保険は、いずれも老後資金の準備に活用できる手段ですが、仕組みやリスクの考え方が異なります。
ご自身の資産形成方針やリスクに対する考え方に応じて、適切な選択を行うことが重要です。
以下で両者の主な違いをご紹介します。

変額個人年金保険 定額個人年金保険
年金の受取額 運用成果により受取額が増減。
運用成果によっては、払込保険料を下回る場合がある。
原則として契約時に将来の受取額が確定。
インフレリスク 運用成果によっては、インフレによる価値の目減りを一定程度カバーできる場合がある。 受取額が確定しているため、物価上昇により実質価値が目減りする可能性がある。
元本保証の有無 年金原資や年金受取総額に最低保証があるものとないものがある。
運用状況によっては受取額が元本を下回る可能性がある。
契約を年金受取時まで継続した場合、元本を上回る年金が支払われる設計の商品が多い。
税制優遇 所定の条件を満たすことで、一般生命保険料控除の対象になる。 所定の条件を満たすことで、個人年金保険料控除または一般生命保険料控除の対象になる。

変額個人年金保険は運用成果によっては年金額の上振れが期待できる一方、元本割れのリスクもある点に注意が必要です。
定額個人年金保険は将来の受取額があらかじめ見通しやすいのが特徴ですが、インフレへの対応力は限定的です。
次章では、それぞれのメリットとリスクについてさらに詳しく解説します。

変額個人年金保険のメリット・デメリット

変額個人年金保険は、保険料として積み立てた資金を特別勘定で運用し、その成果に応じて将来受け取る年金額が変動する保険商品です。
公的年金や定額個人年金保険ではカバーしきれないインフレリスクや資産形成ニーズへの対応手段として注目されています。
一方で、運用に伴うリスクや費用の負担についても十分な理解が必要です。
以下では、定額個人年金保険との違いにも触れながら、変額個人年金保険のメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

【運用成果に応じて資産が増加する可能性がある】

変額個人年金保険は、長期的な視点で株式や債券などに投資する仕組みとなっており、市場の動向や運用成績によっては、将来の年金原資が増加する可能性があります。
ただし、運用結果は保証されておらず、資産が減少する場合もあるので注意が必要です。

また、近年の物価上昇を背景に、資産価値の維持が重要なテーマとなっています。
総務省の「消費者物価指数」によると、令和2年(2020年)を100とした指数は2024年11月時点で110.0に上昇しており、今後も物価が上がっていくかもしれません。
定額個人年金保険では、インフレによって実質的な資産価値が目減りするリスクもありますが、変額個人年金保険であれば運用成果によってその影響をカバーできる可能性があります。

【生命保険料控除の対象となる可能性がある】

所定の条件を満たせば、「一般の生命保険料控除」の対象となります。2012年1月1日以降の契約においては、新制度に基づき所得税で最大40,000円、住民税で最大28,000円の所得控除が適用されます。
ただし、「個人年金保険料控除」の対象にはならない点には注意が必要です。

  • 控除の可否や金額は契約内容によって異なるため、詳細は保険会社や税務署への確認が必要です。

デメリット

【運用状況によっては元本を下回る可能性がある】

変額個人年金保険は、運用成果に応じて年金額が増減する仕組みのため、市場環境が不調な場合には受取額が払込保険料総額を下回る(元本割れ)可能性があります。
確実に一定額の老後資金を確保したいと考える方にとっては、定額個人年金保険の方が適しているケースもあります。ご自身のリスク許容度に応じて、慎重にご検討いただくことが大切です。

【運用管理にかかる費用負担がある】

変額個人年金保険は、信託報酬や資産管理費用などの運用コストが発生します。
これらの費用は契約時や運用期間中に明示されることが多く、定額個人年金保険と比較すると、手数料が高めに設定されている傾向があります。
運用益が非課税となるメリットはありますが、長期的なコストの影響についても十分に考慮する必要があります。

定額個人年金保険のメリット・デメリット

定額個人年金保険は、契約時に年金の受取額があらかじめ決まっている保険商品です。

将来の生活設計に向けた資金計画を立てる際、年金額が決まっていることから、見通しを立てやすいという特長があります。老後資金の準備方法の一つとして検討されることが多く、特に安定した積立を重視される方に適しています。
一方で、物価が上昇した場合には、年金額の実質的な価値が低下する可能性もあります。
ここでは、定額個人年金保険のメリット・デメリットについて整理し、ご検討時の参考情報としてご紹介します。

メリット

【計画的に老後資金の積み立てがしやすい】

定額個人年金保険は、契約時に将来の年金受取額があらかじめ決まっており、老後に向けた資金計画が立てやすいことが特長です。
定期的な保険料の払込みを通じて、自然と積み立てを続けられるため、自主的な貯蓄が難しい方にも継続しやすい仕組みといえます。
また、受取時期や金額があらかじめ想定できるため、ライフプラン設計の一助にもなります。

【生命保険料控除の対象となる可能性がある】

所定の条件を満たせば、生命保険料控除の「個人年金保険料控除」の対象となります。これは「一般生命保険料控除」とは別枠での適用となるため、適用されると所得税や住民税の軽減につながる可能性があります。
新制度(2012年1月1日以降の契約)においては、控除限度額は所得税で最大4万円、住民税で最大2.8万円です。

  • 控除の可否や金額は契約内容によって異なるため、詳細は保険会社や税務署への確認が必要です。

デメリット

【途中で解約した場合、元本を下回る可能性がある】

定額個人年金保険は、契約期間を通じて継続し、満了時に年金を受け取ることを前提とした設計となっています。
そのため、途中解約した場合、解約払戻金はそれまでに支払った保険料総額を下回る可能性があります。
特に契約初期段階での解約は支払った保険料総額に対する返戻率が低い傾向があるため、加入時には長期的な継続を想定しておくことが重要です。

【物価上昇時には実質的な年金価値が下がる可能性がある】

定額個人年金保険は、契約時に年金額が確定するため、将来の物価変動には連動しません。
そのため、インフレ(物価上昇)が続いた場合には、年金の実質的な価値が相対的に低下する可能性があります。
将来の生活環境や物価変動への備えを考慮し、必要に応じて他の資産形成手段と組み合わせることも一つの選択肢となります。

4.変額個人年金保険と定額個人年金保険、それぞれ向いている人の特徴

老後資金の準備方法は、ご自身のリスクに対する考え方や資産運用への関心の有無によって、適した商品が異なります。
変額個人年金保険と定額個人年金保険には、それぞれ特長があり、目的やライフプランに応じた検討が重要です。

変額個人年金保険が向いている人の特徴

変額個人年金保険は、特別勘定で運用され、将来の受取額が変動する可能性があります。
そのため、一定の運用リスクを理解しつつ、長期的な視点で資産形成を検討したい方にとって、選択肢の一つとなり得ます。
特に、投資信託やNISAなどの金融商品に関心があり、自助努力によって資産を増やす可能性を模索したい方や、インフレへの備えを考慮したい方にとって、検討の余地がある商品です。

定額個人年金保険が向いている人の特徴

定額個人年金保険は、契約時点で年金額があらかじめ設定されているため、将来の生活設計が立てやすい点が特徴です。
元本割れリスクを避けたいと考える方や、市場の変動に左右されず、着実な積立によって老後資金を準備したいとお考えの方に適しています。
長期間安定的に積み立てることを前提にしたい方にとって、有効な手段の一つです。

5.まとめ

変額個人年金保険は、市場の運用成果によって将来の年金額が増減する仕組みのため、長期的な視点で資産形成を検討される方や、経済環境の変化への柔軟な対応を考慮される方に、選択肢のひとつとして検討されることが多いです。

一方で、元本割れのリスクや受取額の変動があるため、安定した受取を重視する場合は、定額個人年金保険がおすすめです。

フコク生命の個人年金保険「みらいプラス」は、返戻率130.5%! 高いリターンが確実に受け取れ、人生設計に合わせてプランが選べるのがポイントです。詳しくはこちらをご覧ください。


返戻率は受取年金総額÷払込保険料総額×100(小数点以下第2位切捨て)で計算しております。
実際の返戻率は、契約内容により異なります。
[返戻率130.5%のご契約例]
被保険者:25歳/保険料払込期間:30年/保険料払込方法:口座振替月払/すえ置期間:10年/年金開始年齢:65歳/毎月の保険料:10,000円/年金受取期間:10年間/年金受取方法:10年確定年金定額型/基本年金額:47.01万円×10年間/払込保険料総額:3,600,000円/受取年金総額:4,701,000円

*本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
*本記事では一般的な例を記載しています。本記事で言及している保険商品・保障内容等について、当社では取り扱いの無い場合がございます。

  • みらいプラス

カテゴリ

キーワード

ページ上部に移動する