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町田市町田市役所子ども生活部


町田支社

子どもにやさしいまちは、
誰にとってもやさしいまち。

2023年11月22日の創業100周年に向け、「THE MUTUAL(ザ・ミューチュアル)-次代の"相互扶助"を考える-」というコンセプトのもと、100周年プロジェクトに取り組んでいます。「THE MUTUAL」とは共感・つながり・支えあいをベースとした、次の100年に向け進化する次代の相互扶助のことです。

今回、町田支社のお客さまアドバイザーが訪れたのは、子育て世帯の誰もが支援や相談が受けられるまちづくりを進めている町田市役所子ども生活部。東京都町田市は、1996年に子どもたち自身の意見でつくられた「町田市子ども憲章」を制定。2018年からは、ユニセフの提唱する「子どもにやさしいまち」の実現に向け「ユニセフ日本型子どもにやさしいまちづくり事業(※1)」に取り組み、2021年に実践自治体として承認されています。こうした町田市の取組みの一助となるよう、町田市役所子ども生活部子ども総務課の奥雅文係長と塩澤友輝さんにご協力いただき、フコク生命オリジナル「おやさいクレヨン(※2)」を寄贈しました。

「子どもにやさしいまち」の実現に向けて、日々取り組まれていることについて奥雅文係長にお話を伺いました。

※1 ユニセフが「みんなが幸せになれるまち」をつくるために推進している、まちづくり事業。子どもと最も身近な行政単位である地方自治体が、子どもの権利条約に明記された子どもの権利を実現する取組み。日本を含む先進国、開発途上国あわせて40カ国以上で展開されている。

※2 100周年プロジェクトの一環として、「THE MUTUAL Art for children」(ザ・ミューチュアル・アート・フォー・チルドレン)の取組みを実施しており、「おやさいクレヨン」を製作。「THE MUTUAL Art for children」とは、当社が2012年度より開催している「すまいる・ぎゃらりー」の作品をデザインとして活用し、その想いを発信していく活動です。作品を通じ、子どもたちと社会がつながるお手伝いをさせていただいています。また、多くの子どもたちに絵を描く楽しさを知ってほしいとの想いから、全国の保育園や幼稚園などに「おやさいクレヨン」をお届けしています。

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町田市役所子ども生活部子ども総務課の奥雅文係長から町田市の取組みについて丁寧に説明していただきました

みんなで子育てを、
その意識が大切。

奥雅文係長(以下、奥係長) 「おやさいクレヨン」を寄贈していただきありがとうございました。現場からは感謝の声が上がっています。

お客さまアドバイザー(以下、AD) お役に立つことができて、とても嬉しいです。「おやさいクレヨン」は、どのように活用いただいているのでしょうか。

奥係長 現在、町田市では子育て家庭への支援を充実させるため、「マイ保育園」の取組みを推進しています。
「マイ保育園」とは、「子育ての楽しさをみんなで分かち合うために」「子育ての悩みをみんなで解決するために」「子育ての難しさをみんなで支えあうために」をテーマに、在宅で子育てをしている家庭のパートナーとして、身近な保育園が様々な子育て支援を行うものです。保育園、幼稚園、認定こども園等の施設に入園していない0歳から就学前までのお子さまがいらっしゃるご家庭を対象に、最寄りの保育園や幼稚園をかかりつけ窓口として利用することができます。「マイ保育園」から子育て情報が届いたり、育児相談や身体測定、園が開催する育児講座やイベントに参加できます。
寄贈いただいた「おやさいクレヨン」は、「マイ保育園」への登録をご案内する際や、「マイ保育園」に初めていらっしゃった方にお渡ししています。「マイ保育園」を案内している地域子育て相談センターの保育士からは、「おやさいクレヨン」をお渡しすると喜ばれるという声が上がっています。

AD 身近にある保育園がパートナーとなる「マイ保育園」の存在は、子育て家庭の皆さんに安心感を与えていると思います。これからも、少しでもお力になれればと思います。

奥係長 やはり身近に相談できる人がいることが、安心感につながります。子育てをみんなでという意識が大切だと思います。子ども生活部では、子育て家庭の誰もが、必要な情報を把握し、支援が必要なときに支援を受け、相談が必要なときに相談を受けられるまちづくりを進めています。

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町田支社の飛田営業次長(右)から奥係長(左)に「おやさいクレヨン」をお渡ししました

一人で頑張ろうとしすぎない、
その環境づくりから。

AD 奥係長は、先日まで育児休業を取得されていたと伺いました。町田市役所は、男性職員も育休取得しやすい環境なのでしょうか。

奥係長 町田市では、国の「次世代育成支援対策推進法」や「女性活躍推進法」といった法律をもとに、次世代育成や女性の活躍、ワークライフバランスの実現を一体的に推進するための計画を策定し、男性職員の育休取得推進にも力を入れています。具体的な取り組みとしては、育児に関する休暇制度の案内や男性の育休取得体験談のコラムを庁内で定期的に紹介しています。
子ども生活部子ども総務課では、昨年度と今年度で4名の男性職員に子どもが生まれ、わたしも含めて3名が育休を取得しました。町田市役所全体では、2020年度と2021年度は約半数の男性職員が育休を取得しており、2022年度は約8割が取得していますので、男性職員も育休取得しやすい環境になってきています。
2023年4月には「こども家庭庁」が創設されますし、政府も少子化対策を掲げるなど、子どもを取り巻く環境が変化する中で、男性の育休取得といった働き方改革は社会全体で一層進んでいくと思います。

AD 男性が育休を取得しやすい環境を、まず市役所が実践されているのは素晴らしいですね。

奥係長 わたしは3年前まで人事係長をしておりましたが、出生手続きをする男性職員には育休の取得を積極的に促していました。

AD フコク生命にも、子どもを持つ職員が多く在籍しています。子育てと仕事の両立で悩むことが多いようです。何かアドバイスをいただけますでしょうか。

奥係長 講演会等でわたしたちがお伝えしていることは、「自分自身にも子どもにもパートナーにも、完璧を求めすぎない」、「自分自身が元気でいること、そのための時間を持つこと」「一人で抱え込まない、悩みを共有できる場や相手を持つ」ことです。

AD わたしにも、子どもがいます。実は完璧を求め頑張りすぎてしまい、体調を崩しかけたことがあります。悩みを共有できる場や相手を持つことが大切だということを身をもって経験しており、お話に共感します。

奥係長 子育てで悩まれた時には、一人で頑張ろうとしすぎず自治体が提供しているサービスなどを活用していただければと思います。
町田市には子育ての悩みを相談できる場として5つの地域子育て相談センターがあり、そのうちの3つを来館者の多い子どもセンターに併設しています。相談対象年齢を未就学児から18歳までに拡充し、切れ目のない支援が出来る体制を整えています。センターの職員は幅広い世代の相談に対応できるよう研修の実施や知識の習得に努めています。
また、子育て情報に特化したホームページ「まちだ子育てサイト」では、未就学児向けだけではなく、小中学校に関する情報も取り扱っており、年間300万アクセスがあるサイトとなっています。並行してメールサービス、Twitterなどを活用し、定期的に情報を発信しております。

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奥係長の話を聞く町田支社町田東営業所のお客さまアドバイザー(右から中村お客さまアドバイザー、狩俣お客さまアドバイザー)

子どもを中心に、
人がつながる社会を実現したい。

AD 町田市が抱える課題と課題解決に向けた取組みについてもお聞かせください。

奥係長 まず課題ですが、待機児童の多さです。2022年4月1日時点では75人、これは全国ワースト5となっています。少しずつその数は減っているのですが、他の自治体の減少ペースに追いついていないのが現状です。待機児童が多くなっている一番の要因は、年少人口の転入超過が全国平均と比べて高い水準で推移していることです。今後の人口推計を算出し保育所確保計画を変更し、新たな保育所の建設準備を行っています。2023年4月には100名規模の保育所が完成しますし、2024年の4月にも新たに保育所を建設する予定です。
また、ひとり親家庭に向け、栄養バランスの取れたお弁当の配食サービスを2週間に1度行う「おうちでごはん」事業では、ご希望されるすべての世帯にお届けできていないということも課題の一つとなっており、その解決にも取り組んでいます。

AD では、最後の質問です。THE MUTUALには、これからの時代、人が心豊かに暮らしていくためには人と人のつながりこそが大切であり、そのつながりをつくっていきたいというわたしたちの想いが込められています。子どもにやさしいまちづくりを実現するためには、どのような人のつながりが必要でしょうか?また、そのつながりをつくっていくために、わたしたちのような企業にできることをお聞かせください。

奥係長 人が心豊かに暮らしていくためには、人と人のつながりこそが大切であるというのは正にその通りだと思います。
町田市では、長期計画「まちだ未来づくりビジョン2040」において、「子どもにやさしいまちは、誰にとってもやさしいまち」という考えのもと、2040年に向けて子どもの視点でまちづくりを行っています。子どもが大人と一体となりまちづくりに取り組み、子どもが「活動の場」「生活の場」「豊かに過ごせる場」を選択できるまちとなるために、市政に関する意見交換や検討の機会への子どもの参画、また、子どもの居場所や活動拠点づくりを推進しています。
「子どもにやさしいまち」とは、次代を担う子どもたちが幸せに暮らすことができること、日常の様々な事柄が子どもを中心に考えられるとともに、子どもが自ら意見を表明し、その意見が尊重される、子どもを中心に人のつながりが生まれる社会であると考えています。その社会を実現するためには、わたしたち大人が、「子どもが幸せになるために何ができるのか」をもっと考えていく必要があると思います。
フコク生命さんがイベントを行う際に子どもの視点でも考えてみたり、子ども参画の機会を積極的に作ったりするなど、フコク生命さんが考える「子どもにやさしいまち」のイメージをもっていただき、行動に移していただけたらありがたいです。

AD 「子どもにやさしいまち」の実現に向けて、わたしたちに何ができるかを考え行動していきます。

奥係長 ぜひお願いします!

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奥係長へのインタビューに参加した町田支社の職員(右から鈴木総合職、飛田営業次長、小野総合職)

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編集後記

町田支社

町田市のまちづくりの方針は「子どもにやさしいまち」と奥係長が仰っていましたが、行政がそのような姿勢を示してくれているので、町田市で暮らすことに安心感を持てます。フコク生命町田支社には、子育て中の職員が多く在籍しています。子育ての悩みを共有できる仲間が身近にいるという意味でとても心強いです。わたしたちのお客さまには、子育てママさんもたくさんいらっしゃいます。保険の話だけでなくそれ以外の部分でもつながりを深め、気軽に悩みを相談できるような存在でいることで安心をお届けすることができるのではないかと考えています。わたしたちフコク生命が、子育て家族の悩みを共有できる存在になることで、「子どもにやさしいまち」を一緒につくっていきたいです。 地域社会の一員として、明るい未来を実現していくための一助となれるよう、コミュニティづくりや、地域の方とのつながりを深める機会を大切にしていきます。

※マスクを着用していない写真は、撮影時のみ外して撮影しています。

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