ごあいさつ

 新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けられました皆さまに謹んでお見舞い申し上げますとともに、不幸にもお亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。新型コロナウイルスのような未知の感染症への対応は、長く辛いものになるかもしれませんが、決して孤独な闘いではありません。フコク生命は、しっかりとお客さまに寄り添ってまいります。

2019年度を振返って

 2019年度の日本経済は、年度前半は米中貿易摩擦の影響による外需の低迷などから回復の動きに足踏み感がみられ、年度後半は消費税率引上げに伴う家計負担の増加に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うインバウンド需要の減少や外出手控えなどの自粛ムードの強まりなどにより悪化しました。金融資本市場につきましては、米中貿易交渉の動向や各国中央銀行の金融政策を巡る思惑に左右される展開が続ましたが、2月以降は新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感から変動率が高まりました。一方、生命保険業界を取り巻く環境は、長寿化やライフスタイルの変化にともなう保険ニーズの変化に応じて、医療・介護等の保険商品・サービスを提供する動きが引き続き見られました。 こうした環境の中、保険販売面においては10月に主力商品「未来のとびら」の新しい販売形態として、 認知症に重点をおいた介護保障プラン「ずっとあんしんケアダブル」を発売するなど、多様化するお客さまのニーズにお応えできるよう努めております。決算の状況につきましては、基礎利益はフコクしんらい生命との合算で826億円となりました。また、健全性を示す指標である連結ソルベンシー・マージン比率は1,331.7%と引き続き高い水準を維持しております。生命保険は、ご契約者が保険団体を構成して互いに助け合う「相互扶助の精神」で成り立っており、皆さまからお預かりした保険料の一部は万一のことがあったお客さまに保険金等としてお支払いされております。2019年度においては、フコクしんらい生命との合算で4,842億円の保険金・年金・給付金をお支払いすることができました。今後も保険金等の確実なお支払いに努めてまいります。

価値観としての「お客さま基点」

 「ご契約者本位」という想いのもと相互会社として創業された弊社では、経営や業務遂行にあたり、役職員一人ひとりが「もし自分がお客さまだったら」を常に想像しながら、フコク生命ならではのサービスや経験を創り出し、ご提供していく「お客さま基点」という価値観をあらゆる発想や行動の原点とするよう努めております。また、そのために人材開発に関する考え方の基本となる「人づくり基本方針」にもとづき、「お客さま基点」を実践し得る人材の育成に取り組んでおります。長期にわたりお客さまの負託にお応えするために策定した『「お客さま基点」の業務運営方針』にもとづく取組みにつきましては、継続的な改善を図っており、年度ごとに取組結果を公表しております。引き続き、「お客さま基点」のさらなる浸透・実践に努めてまいります。

中期経営計画

 2019年度から開始している中期経営計画(2019年度~2021年度)では、「徹底した差別化でお客さまから最も評価される会社となる」をビジョンとし、ES(従業員満足度)の向上をCS(お客さま満足度)の向上に結び付けていく「持続的成長のための好循環」の構築の実現を目指してまいります。また、同時に、10年後のありたい姿である「お客さま満足度No.1の生保会社となる」という長期経営ビジョンの実現に向けた取組みも遂行してまいります。

創業100周年に向けて

 弊社は、2023年の創業100周年に向けて、「THE MUTUAL」(ザ・ミューチュアル)というコンセプトのもと、100周年プロジェクトに取り組んでおります。「THE MUTUAL」とは、共感・つながり・支えあいであり、次の100年に向け進化する次代の“相互扶助”のことです。また、フコク生命に関わるすべての人と人のつながりを深め支えあう、真の“相互扶助”を体現する組織を目指す決意でもあります。2019年度は、「THE MUTUAL」体現の推進エンジンとして分科会活動がスタートしました。「NEXT100」の名称のもと、11のテーマで活動を展開しております。テーマのひとつに、弊社の職員が全国各地の「THE MUTUAL」を探し出し、発信していく「FIND THE MUTUAL」という活動があります。2019年度は、5支社(奈良、熊本、東京、京都、池袋)で取材を行い、100周年特設WEBサイトや新聞広告などで公開しました。47都道府県62支社でリレーしながら、次代の“相互扶助”とは何かを考え、模索し、発信することで、弊社への共感の輪を大きく広げてまいります。100周年に向けて、弊社が脈々と受け継いできた“相互扶助”の過去、現在、そして次代の“相互扶助”である「THE MUTUAL」を引き続き発信し、100周年を迎えたとき、弊社に関わるすべての人と笑顔で共感しあえる会社となることを目指してまいります。

健全性の向上および配当還元の充実

 弊社では、いかなる環境下においても健全性を維持できるよう、自己資本の一層の強化に努めております。自己資本の強化にあたっては、経常益を原資とした内部留保に加えて、適宜、基金の募集や劣後社債の発行などの外部調達を組み合わせることを基本方針としております。2019年度においては、2014年度に募集した基金100億円を償却し、120億円の基金の追加募集を行いました。また、危険準備金および価格変動準備金の積増し、追加責任準備金の積立て等の内部留保を行いました。契約者配当につきましては、ご契約者の期待を踏まえてさらなる充実に努めております。弊社は健康志向の高まりを先取りし、入院給付金のお支払いが無い医療保険のご契約者に対する配当(健康配当)を2005年度決算より実施しております。2019年度決算では、本配当を増配するとともに、2014年度決算において復活しました満期時の特別配当について、これまでの死亡保障契約に加えて、新たに入院給付金のお支払いが無いまま満期を迎える医療保険契約を対象といたしました。これにより個人保険分野の増配は8年連続となります。

相互会社としての使命

 1923年の創業より相互会社形態を貫く弊社では、配当還元の充実を通じてお客さまの実質的な保険料負担の軽減を図ることが相互会社としての使命であり、いかなる時にも保険金等を確実にお支払いすることが保険会社としての最も重要な責務であると考えております。この相互会社としての使命と保険会社としての責務を果たしていくために、弊社はお客さまの利益を守ることだけを考え、過度な成長ではなく、お客さまを守るための成長を追求してまいりました。こうした企業としてのあり方が、信頼へとつながり、お客さまに安心していただくことができるものと考えております。生命保険とはお客さまの一生涯にわたる、さらには世代を超える約束であり、終わりのない仕事です。相互扶助の精神のもと、お客さまにしっかりと寄り添い、未来永劫お客さまとの約束を守ってまいります。これからも変わらぬご支援・ご愛顧を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

代表取締役社長 米山好映

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