2026年9月号の「フコク経済情報」から、一部を抜粋してお届けします。
日本経済の今後を考えるうえで比較対象とすべきは、米国・中国よりもドイツ・韓国・カナダなどだろう。1995年を起点とすると、日本の個人は豊かになっているとはいえ、そのスピードはこれらの比較対象国のなかで最も遅い。
背景には付加価値ベースでの日本の労働生産性の伸び悩み、特にビッグデータの時代の始まりと言われた2010年代以降の設備投資の不足があると考えられる。
また、イノベーション(革新)を生み出す能力を示す指数(欧州イノベーション指数)を参照すると、日本は新規の博士号取得者数や政府と民間の共同研究などに課題があるようだ。
AI設備投資の拡大は、高性能な製品の需給を引き締め、日本企業が長年培ってきた競争優位を利益へ転換しやすい市場環境を生み出している。
その環境の持続性は、米ハイパースケーラー等によるAI設備投資の持続性に左右される。
今後は、AIサービスが十分なキャッシュを生み出し、次のAI設備投資を支える自律的な成長サイクルに移行できるかが注目される。