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Project

原点に進化を
お客さま基点

創業の原点にある「ご契約者本位」という想い
そして、「お客さま基点」へ

1923年、フコク生命は「ご契約者本位」という想いのもと、相互会社として創業した。創業から相互会社形態を堅持しているのは国内ではフコク生命だけだ。「わたしたちは相互会社にこだわっている」と総合企画室の森田は言う。それは、ご契約者が保険団体を構成し互いに助け合う相互扶助が保険の精神であり、相互会社はこの相互扶助の精神から生まれたご契約者を中心とする組織だからだ。そして、続ける。「わたしたちのすべての活動は、この「ご契約者本位」という想いから始まっている」と。この想いは、創業以来変わらぬ経営理念である「ご契約者の利益擁護」、そして価値観である「お客さま基点」に引き継がれている。
価値観とは何か。「お客さま基点」に込められた想いを語る。

JUN MORITA

総合企画室長
1995年入社/法学部卒
※所属は取材当時のものです

入社後は資産運用部門に配属され、以降、長く資産運用業務に従事。1998年~2001年、2008年~2012年はロンドンに駐在した。2016年から総合企画室に異動し、お客さま基点活動の企画・推進のほか、100周年プロジェクトや中期経営計画、資本政策・IR(投資家との対話)などに携わっている。

Phase.1

価値観としての「お客さま基点」。
自ら問い続けることで想いを新たに。

「お客さま基点」とは、「もし自分がお客さまだったら」を常に想像しながら、お客さまが心から安心できるであろう、フコク生命ならではのサービスや経験を創り出し、提供していくこと。「『お客さま基点』は、役職員一人ひとりが最も大切にしなければならない、あらゆる企業活動の原点。だから価値観なんです」と森田は力を込める。フコク生命では、「お客さま基点」を言葉として理解するだけではなく、職員が本当の意味で納得し実践できるよう気づきや自覚を促すことを目的として、各職場でのグループディスカッション「お客さま基点活動」を年一回実施している。

「『お客さま基点』は社内に完全に定着しています。実際、お客さまアドバイザーは日々の活動の中で、お客さまにしっかりと寄り添っています。でも、わたしたち職員一人ひとりが本当に腹落ちし実践できているかというと、まだまだ道半ばなのかもしれません。だからこそ、自分自身に問いかける機会として『お客さま基点活動』という研修を実施しています。自ら問い続けることで企業文化として根づいていきます。研修資料は総合企画室で作成しますが、気づきや内発的動機につながるよう頭を悩ませます。毎年議論することで、想いが新たになるといった感想は励みになります。支社や部門など所属長自らが講師を務め、実施率は毎年100%です」。

森田には「お客さま基点」に対する想いが強まった鮮烈な瞬間があると言う。それは、経営者の凄まじい覚悟に直面したからだ。

Phase.2

未来永劫、お客さまとの約束を守る
経営者の覚悟と決意。

2019年7月の総代会。森田は事務局メンバーの一人として出席し、議事を進行する社長の米山の後ろに控えていた。そして、その瞬間は突然訪れた。米山が総代からの質問に答えていたときのことだ。
「生命保険はお客さまとの一生涯にわたる、さらには世代を超える約束であり、終わりのない仕事です。相互扶助の精神のもと、フコク生命は100年単位の仕事をし、未来永劫お客さまとの約束を守っていきます」
この言葉に、感動を覚えたと同時に身震いしたと森田は振り返る。

そして、その2日後に行われた支社長向けの理念研修。経営者の真意をまざまざと知ることになる。研修冒頭の社長メッセージの際、森田は米山とのパネルディスカッションの相手役を務めた。「100年後の未来、フコク生命はどんな会社になっていてほしいですか」との問いに、米山は答える。

「あらゆるビジネスがあるが、生命保険ほど超長期にわたる契約を預かる仕事はないのではないか。生命保険業は、それこそ100年単位の仕事であり、それはご契約者との約束を守るという重みをもった100年である。先人が築いてきた理念や創業の想いを、フコク生命の全役職員で濃密に共有し、生命保険業を全うしていきたい」
さらに続ける。
「総代会で、いかなることがあってもフコク生命は100年単位の仕事をし、お客さまとの約束を守っていくと話したが、こうしたことを口にすればするほどその重みをつくづくと実感する」

その迫力に、森田は瞬時に言葉を返すことができなかった。
経営者の覚悟を間近で見聞きした森田。その決意に芽生えた想いとは……

Phase.3

ぶれない軸と「THE MUTUAL」
原点に進化を-新コーポレートメッセージ、新行動原則、新社歌

「本気でやろう。改めてそう思った」と、森田はその胸の内を率直に語る。「私は営業の経験がありません。ですから、どうしても頭でっかちになって現実とそぐわないこともある。でも、知らないからこそ、愚直に理想を語りたい。ありたい姿を純粋に追い求めたい。それには、職員一人ひとりの行動のベースとなる判断基準が必要です」

前述したパネルディスカッションは、米山の以下の言葉で締め括られた。 「時代は変わる。だから、変化対応は必要だ。しかし、軸がぶれるととんでもない方向に行ってしまう。軸は絶対にぶれてはいけない」

2018年、フコク生命は「THE MUTUAL」(ザ・ミューチュアル)というコンセプトを打ち出した。これは創業以来の想いや信念、行動をコンセプチュアルに表現したもの。つまり、フコク生命のぶれない軸を内包している。当コンセプトの生みの親でもある森田は言う。「コロナ禍もあり、相互扶助のあり方や人と人のつながりの大切さに多くの人たちが改めて気づいたように思います。そういう意味でも、次代の相互扶助を表す「THE MUTUAL」は最先端のコンセプトと言えます。でも、分かりにくい面があるのも事実。もっと平易に伝えたい」

こうした想いから、新しいコーポレートメッセージと行動原則の策定に動き出す。そして、その動きは新しい社歌にも連動していく。フコク生命の根っこにある原点の進化が始まった。

Phase.4

これからも「人と人の間に」存在し続ける
人と人の想いをつなぎ、その想いを護っていく。

2023年1月4日に公表した新コーポレートメッセージ「人と人の間に」は、2021年7月に策定した。これは、「ご契約者本位」や「お客さま基点」といったフコク生命のぶれない軸をより分かりやすく表現したものだ。
「フコク生命は人と人の間で、人と人の想いをつなぎ、その想いを護るために存在しています。職員一人ひとりが『人と人の間に』存在するために、どうあるべきかを考え行動することは『お客さま基点』の実践そのものです」

「人と人の間に」をベースに行動原則も新しくした。フコク生命の経営理念は、「ご契約者の利益擁護」「社会への貢献」「働く職員の自己実現」だが、これは各ステークホルダーに向けた目的や存在意義を表している。「人と人の間に フコク生命」と題した新行動原則は、お客さま、地域・社会、職員の3つに分け、とるべき行動を列挙している。たとえば、こんな具合だ。

「お客さまとの間に」
  • ・とるべき行動:わたしたちは、「お客さま基点」をつらぬきます。
  • ・自分への問いかけ:あなたが、今しようとしていること、これからしようとすることは「お客さま基点」ですか。

「『お客さま基点』は価値観ですから、あえて強めの表現としています。また、自分への問いかけを設け、判断の拠り所を示しました。行動原則に立ち返ることで、進むべき方向が明確になることを意識しました」

そして、新社歌「THE MUTUAL SONG」。700名以上の職員が出演するミュージックビデオをYouTubeに公開。多くの人たちに視聴いただくなど好評だ。
「歌詞は職員から集まった2,000個以上のフレーズを紡いだものですが、『人と人の間に』もさりげなく入れています!」と森田は笑う。

プロジェクトを通じて、
ブレずに貫いたこと

私は、フコク生命をカッコいい会社だと思っています。軸をぶらさない。そして、その軸を徹底的に追求し進化させていく。これほど理念やフィロソフィーにこだわる会社はない。この愚直さがたまらなく好きです。もちろん、言葉だけではなく実践に移している。それが、外部調査による顧客満足度の評価や高い健全性につながっていると思います。二元論的な世界観が行き詰まりを見せる中で、「THE MUTUAL」や「人と人の間に」はいい線いっているような気がします(笑)。ただし、残念なのは、こうした当社の考え方や取組みがあまり知られていないこと。知っていただければ、フコク生命ファンになっていただけると確信しています。発信あるのみです!